株式会社 明光トレーディング 概略
1990年7月に株式会社 彩和通商として会社設立(1992年4月に現名称に変更)。東京を中心に首都圏で30年にわたり資産形成のための不動産事業を展開。物件の立地選定や建物のクオリティに定評があり、入居者付や賃貸管理サポートにも長けている。著名投資家やFPを招いたセミナーを数多く開催するほか、ウェブサイト「マンション経営オンライン」を展開し、マンション経営に関する良質な情報も配信している。
明光トレーディング WEBサイト https://www.meiko-trading.co.jp/
「マンション経営オンライン」 https://mansion-keiei-online.com/
導入の決め手は「SDGs」への貢献と「災害対応化」
ーー本日はよろしくお願いいたします。まず弊社の集合住宅向けPPAサービス「ソラシェアダイレクト」を導入するに至った経緯をお聞かせください。
[立花氏]
私どもとしては、SDGsと災害対応化という視点でソラシェアダイレクトの導入を決めました。元々太陽光パネルを分譲マンションの屋上に設置して、そこから売電収入を得るとか、もしくは入居者向けに自家消費するということに興味があったんですが、費用がかさめば、どうしても物件の販売価格に反映されてしまうのが課題でした。
今回お話聞いてみて、一番良かったのはこちらの負担なし(無料)で、メディオテックさんで全てやっていただけるところですね。
いろいろと話を聞いていくと、そのほかにもメディオテックさんが得た売電収入の一部を管理組合に渡していただけるとか、非常時・災害時の電源を設置してもらえるとか、将来的には太陽光発電設備そのものを管理組合で譲り受けることができるということだったので、それも含めていいなと考えました。
ーー管理組合に売電収入を渡したあとは、どのように活用されますか?
[立花氏]
大規模修繕のときのための、修繕積立金の一部に充当する予定です。契約満了後(17年目以降)の売電収入は、メンテナンス費用以外は管理組合に全額収入として入るし、試算してもらったら結構大きいんですよね。
ーー導入にあたって、ご懸念するポイントはなかったですか?
[立花氏]
入居者様がメディオテックさんと電気の契約をしなければいけない点でしたね。そこが一番の懸念点で、いろいろ社内でも話し合いました。
当社の物件の場合だとワンルームマンションなので入居される方は単身者になりますから、それほど多くの電気を消費するわけでもないので、トータルで見ると、入居者様の電気代は基本的には安く抑えられるという結論に至りました。懸念したのはその1点だけでした。あとは将来の撤去のこととかも考えましたが、そちらでやっていただけるっていうことでしたから。
ーーメンテナンスなどに関してはどうでしたか?
[立花氏]
メンテナンスもメガソーラーの太陽光パネルは野ざらしですが、当社の物件は都内が中心ということもありますし、汚れや劣化などそれほど心配しなくてよいのではと考えています。

太陽光発電を導入したあとの顧客や金融機関の反応
ーー「SDGsへの貢献」とパンフレットの方でも謳っていらっしゃいますが。
[立花氏]
そうですね。やはり企業としてSDGsについて「何かできることはないか」「何か協力できないかな」と考えたときに今回のソラシェアダイレクトと結びついたんですね。
オーナー様にもパンフレットを見ていただきながら、SDGsについてご説明するのですが、やはり「社会貢献」の部分ですよね。去年あたりからかなりキーワードになってきていて、それに参加できるという点が大きいです。
そもそも賃貸経営をするということ自体が社会貢献のひとつだと思うのですが、さらに「SDGs」は国際的なレベルで貢献できるいう点で、私どももそうなんですが、オーナー様にとってもすごく良いことなのではないかと。
あとソラシェアダイレクトとは別ですが、例えばオーナー様専用アプリの導入とか、収支明細など紙の書類をデジタル化するなど、環境に負荷がかからないサービスの提供も行っています。
ーーオーナー様がその意識を持って、太陽光発電が設置されているから御社の物件が選ばれる可能性も?
[立花氏]
「すごくいいね」と仰っていただけます。やはり私どものオーナー様は、会社でもそれなりのポジションの方が多いので、皆さまやはりお勤め先でもそういう意識はあるようですね。「間接的にこういうことができる」、「個人でもできるんだ」ということで、非常に喜ばれています。
あと、このスキームで分譲ワンルームに太陽光発電を装備しているのが当社しかないんです。その点でちょっと感心されるというか、興味をいただくっていう部分はありました。
オーナー様からしても明光トレーディングは「そういうとこも意識してるんだ」と、SDGsに取り組むことで内々の評価も上がりますし、この間は金融機関からも言われました。
ーー金融機関はおそらくESGの観点からですね。
[立花氏]
「これはいいね」「そういうのも、ひとつのアイデアだね」と言っていただきました。当社のようにCO2排出量を緩和するような取り組みをしているマンションが増えれば、マンション業界もどんどん変わっていくのではないかと。
ーー小泉環境大臣は勇退されましたが、新築戸建ては太陽光発電設置義務化に向けて議論されていましたし、いずれマンションも含め、太陽光発電が付くことがスタンダードになるかもしれませんね。

明光トレーディング様の導入実績と今後について
ーーソラシェアダイレクトを導入していただいたマンションは現在何棟ありますか?
[立花氏]
東京の江東区森下と北区東十条の2棟で完工しています。第3弾は現在開発中の物件で現地調査と試算をしています。第4弾ももうすぐ始動すると思います。
ーー第3弾・第4弾以降も、ソラシェアダイレクトを搭載できる物件には導入を続けていくご予定ですか?
[立花氏]
なにも問題が起きなければ、導入を続けます。本当に何もなく進んでいくと、標準装備的な形になってくる可能性はありますよね。
ただ第3弾の物件は、どちらかと言うと背の高い物件だから、屋上のスペースが小さいんですね。それだから採算が合うかどうかっていうところをメディオテックさんでしっかり計算していただいて。採算が合う物件であれば、基本的には付ける方向です。
ーーぜひ今後ともよろしくお願いいたします。本日はお時間いただきありがとうございました。
編集後記
今回お話をお伺いした明光トレーディング様では、オーナー様(と居住者様)の利益と太陽光発電を利用した環境対策をしっかりリンクし、経営に反映されていることが分かりました。従来は環境対策をおこなうことと、なにがしかの利益を上げることは相反するものでしたが、これからの経営ではこのような利益と環境対策が両立することが必要であり、課題であると改めて実感しました。